算和算 WASAN計算室
八十三の術English計算室へ戻る

和算を知る / 和算とは

江戸の人は、何を計算した?

米俵はいくつ。田んぼはどれくらい。円の隙間には、どんな円が入る。暮らしの問いと、解く楽しさが出会った日本の数学です。

お寺や神社で見上げた額に、絵と一緒に数学の問題が書いてある。そんな風景が、江戸時代の日本にはありました。

それが算額です。図形を眺め、答えを考え、別の問題へ進む。和算には、計算を仕事に使う顔と、考えることそのものを楽しむ顔がありました。

まず知りたいこと

「和算」は、どんな数学?

主に江戸時代に発達した、日本の伝統的な数学を指します。そろばんによる日々の計算から、未知数を含む方程式、円周率や曲線の長さまで、扱う範囲は広いものでした。

土台には中国の数学書や暦の計算法があります。それを読み解き、新しい問題に使い、独自の算法を育てました。日本だけで無から生まれた数学でも、昔のそろばんだけの話でもありません。

はじめての和算:まると たしざんで あそぼう
暮らし

数を使う

売買、田畑の面積、堤を築く量。答えが分かると、仕事を進められる。

積み重なった俵を数える
遊びと探究

数で驚く

円と円の隙間にも、思いがけない規則がある。図を見ながら理由を探す。

円の隙間を調べる
算法

数から考える

計算した値を並べ、差を取り、規則を探す。答えの先に、計算法を見つける。

差分の規則を試す

なぜ発達したのか

難問が、次の道具を育てた

本の末尾に問題を残す「遺題」、学び合う塾、手で写す本、寺社の算額。答えを受け取るだけでなく、自分でも解いて次の人へ渡す経路が重なっていました。

生活の計算需要、出版、学習の場、算法の工夫が支え合った――このサイトでは、そうした複数の条件から和算の発達を考えます。ひとつの原因だけで説明しきれるものではありません。

言葉の小さな辞典

道具と算法を、分けて読む

算盤(そろばん)
珠を動かして、具体的な数を計算する道具。
算木(さんぎ)
棒の並べ方で数を表す道具。方程式では係数の配置にも使います。
天元術(てんげんじゅつ)
未知の量を一つ置き、関係を方程式へ表す方法。
円理(えんり)
円周率、弧の長さ、面積・体積などを求める研究の広がり。

計算室の歩き方

年代順ではなく、理解がつながる順に並べています

83の術は、制作した順でも歴史年代順でもありません。まず暮らしの算法と根・三角形に触れ、次に数の規則・数え上げ・整数、方程式と消去、測量・円理・数表、立体と接触へ進み、最後に級数・極値・保証計算などの深い探究へ進む六章構成です。

人物や史料の年代は各術と読み物で別に示します。学習順を、歴史上の発見順だと受け取らないようにしてください。

さらに広がる数学

図形だけでなく、整数・数え上げ・数表へ

この計算室では、圭垜積・垜積、多角数、階乗・順列・組合せ、自約術、素数計数、久留島・オイラー関数、ベル数・スターリング数に対応する数え上げ、対数表、建部の三角関数表、逐索を扱います。83術は、計算の考え方がつながるよう六つの章に分けています。

Look-and-sayとコラッツ予想は歴史的和算ではありません。「計算して規則を探し、一般に成り立つかを問い直す」という学び方を現代の数列へつなぐ比較教材です。

AI NOBORU · www.aiofonesown.com